看護過程

ゴードンの11項目を用いた看護実習記録の書き方

ゴードン

ゴードンの11項目を用いた看護実習記録の書き方

ゴードンとは

マージョリー・ゴードン(1931年~2015)は、「機能的健康パターンに基づく看護診断」を構築したアメリカの看護理論家です。

ゴードンの11の健康機能パターン」は現在、日本国内において最も看護学生に使用されている看護理論だと思います。

アメリカ看護学会(American Academy of Nursing) の一人で、生前、同学会からは「生ける伝説」の呼称を与えられていました。

ゴードンの11の健康機能パターン

ゴードンの11の健康機能パターンの各項目をアセスメントの枠組みとして使用し、

NANDAーⅠカルペニートを用いて看護診断を行っていきます。

学校によって看護診断に使用する看護理論は異なるので

自身の学校で指定されているものを使用して下さい。

最近はNANDA-Ⅰの方が多い印象です。

 

ゴードンの11の健康機能パターン収集するべき情報をまとめていきます。

14項目 収集するべき情報一覧
① 健康知覚-健康管理 健康状態,受診行動,疾患や治療への理解,運動習慣,服薬状況,身長,体重,BMI,飲酒,喫煙の有無,既往歴
② 栄養-代謝 入院前/後の食事内容,摂取量,嚥下力,身長,体重,BMI,皮膚の状態,褥創の有無,義歯の有無,血液データ(Alb,TP,RBC,Ht,Hb,Na.K,TG,TC,HbA1C,BS)
③ 排泄 排泄回数,量,性状,腎機能データ,排泄行動,介助の有無,下剤使用の有無,安静度,膀胱留置カテーテルの有無,腸蠕動音
④ 活動-運動 ADLの状況,運動機能,呼吸機能,職業,運動歴,安静度,移動/移乗方法,住居環境,バイタルサイン,血液データ(RBC,Hb,Ht,CRP)
⑤ 睡眠-休息 1日の睡眠・休息時間 , サーカディアンリズム , 熟眠感 ,入眠困難 , 早朝覚醒 , 睡眠薬使用の有無 , 疼痛 , 睡眠・休息を阻害する因子 , 療養環境 
⑥ 認知-知覚 意識レベル,聴力,視力,認知機能,疼痛状況,不安の有無,表情
⑦ 自己知覚-自己概念 性格,社会役割,家族内役割,今後の疾患の見通し
⑧ 役割-関係 職業,社会役割,家族の面会状況,経済状況,キーパーソン
⑨ 性-生殖 年齢,家族構成,更年期症状の有無
⑩ コーピング-ストレス耐性 入院環境,仕事や生活でのストレス状況,ストレス発散方法,家族のサポート状況,生活の支えとなるもの
⑪ 価値-信念 信仰(宗教)・意思決定に影響する価値観 , 信念 , 目標

文献1より一部改変

ゴードンの11の健康機能パターンの収集する情報

 

<ゴードン ①健康知覚・健康管理パターン>

ゴードン 健康知覚・健康管理パターンでの具体的な情報収集内容

  • 入院目的・経過・既往歴を確認する
  • 健康に関する認識を確認する
  • 疾患・治療に対する認識を確認する
  • 治療・療養に対する希望を確認する
  • 症状出現時の対応・行動を確認する
  • 酸素や服薬管理状況を確認する
  • 運動・食事療養状況を確認する
  • 飲酒、喫煙状況を確認する
  • 過去の転倒・転落状況を確認する

 

ゴードン 健康知覚・健康管理パターンでのよく挙がる看護問題

 

 #非効果的健康管理

 健康管理促進準備状態

 ノンコンプライアンス

 身体損傷リスク

 転倒リスク状態


<ゴードン ②栄養・代謝パターン>

ゴードン 栄養・代謝パターンでの具体的な情報収集内容

 

  • 入院前の食習慣を確認する
  • 治療食・食形態・食思に問題を確認する
  • 栄養・水分摂取量を確認する
  • 摂食・嚥下状態を確認する
  • 栄養状態を確認する
  • 皮膚の状態(褥瘡等)を確認する
  • 浮腫の状態を確認する
  • 免疫の状態(感染)を確認する

 

ゴードン 栄養・代謝パターンでのよく挙がる看護問題

 

 栄養摂取消費バランス異常:必要量低下

 誤嚥リスク状態

 褥瘡リスク状態

 嚥下障害

 皮膚統合性障害

 

<ゴードン ③排泄パターン>

ゴードン 排泄パターンでの具体的な情報収集内容

 

  • 排尿回数(日中、夜間)を確認する
  • 尿意の有無を確認する
  • 尿道カテ使用の有無を確認する
  • 利尿剤使用の有無を確認する
  • 排便回数を確認する
  • 排便性状(ブリストルスケール)を確認する
  • 便潜血の有無を確認する
  • 緩下剤使用の有無を確認する

 

ゴードン 排泄パターンでのよく挙がる看護問題

 

 便秘(リスク状態)

 排尿障害

 下痢

 便失禁

 

<ゴードン ④活動・運動パターン>

ゴードン 活動・運動パターンでの具体的な情報収集内容

 

  • 呼吸の状態を確認する
  • 循環の状態を確認する
  • ADLの状態(入院前後)を確認する
  • 患者さんの希望の活動を確認する
  • セルフケア状況を確認する
  • 重症度と安静度を確認する
  • 活動を阻害する因子を確認する

 

ゴードン 活動・運動パターンでのよく挙がる看護問題

 

 セルフケア不足

 非効果的気道浄化

 活動耐性低下

 身体可動性障害

 

<ゴードン ⑤睡眠・休息パターン>

ゴードン 睡眠・休息パターンでの具体的な情報収集内容

 

  • 睡眠時間を確認する
  • 睡眠障害の有無を確認する
  • 睡眠への満足感を確認する
  • 昼寝の有無を確認する
  • 睡眠薬使用の有無を確認する
  • 睡眠を妨げる因子の有無を確認する

 

ゴードン 睡眠・休息パターンでのよく挙がる看護問題

 

 

 不眠

 睡眠パターン混乱

 

<ゴードン ⑥認知・知覚パターン>

ゴードン 認知・知覚パターンでの具体的な情報収集内容

 

  • 視覚や聴覚の状態を確認する
  • 味覚や嗅覚の状態を確認する
  • 意識状態や見当識障害の状態を確認する
  • 理解力や意思伝達方法を確認する
  • 疾患や治療に関する知識を確認する
  • 疼痛の状態を確認する
  • その他の不快症状を確認する

 

ゴードン 認知・知覚パターンでのよく挙がる看護問題

 

 急性疼痛

 慢性疼痛

 感覚知覚混乱

 身体損傷リスク

 

 

<ゴードン ⑦自己知覚・自己概念パターン>

ゴードン 自己知覚・自己概念パターンでの具体的な情報収集内容

 

  • どのような性格かを確認する
  • 病気に対する不安を確認する
  • 機能喪失に対する考えを確認する
  • 外観の変化に対する考えを確認する
  • 自己否定発言はあるかを確認する
  • 肯定的発言はあるかを確認する
  • 感情の変化はあるか(喜び、不安、悲しみ等)を確認する

 

ゴードン 自己知覚・自己概念パターンでのよく挙がる看護問題

 

 自己概念混乱

 自己尊重混乱

 ボディイメージ混乱

 不安

 

 

<ゴードン ⑧役割・関係パターン>

ゴードン 役割・関係パターンでの具体的な情報収集内容

 

ゴードン 役割・関係パターンでのよく挙がる看護問題

 

<ゴードン ⑨性・生殖パターン>

 

ゴードン 性・生殖パターンでの具体的な情報収集内容

 

ゴードン 性・生殖パターンでのよく挙がる看護問題

 

<ゴードン ⑩コーピング・ストレス耐性パターン>

 

ゴードン コーピング・ストレス耐性での具体的な情報収集内容

 

ゴードン コーピング・ストレス耐性でのよく挙がる看護問題

 

<ゴードン ⑪価値・信念パターン>

 

ゴードン 価値・信念パターンでの具体的な情報収集内容

 

ゴードン 価値・信念パターンでのよく挙がる看護問題

ゴードンの11の健康機能パターン

 

ゴードンの11の基本的欲求 アセスメント事例

 

 

 

 

 

ここまで読んでくれてありがとうございました。

参考文献

1)江川隆子(編集):ゴードンの機能的健康パターンに基づく看護過程と看護診断.ヌーヴェルヒロカワ.第6版,2019