看護過程

ヘンダーソンの14項目を用いた看護実習記録の書き方

ヘンダーソン

ヘンダーソンの14項目を用いた看護実習記録の書き方

ヘンダーソンとは

ヴァージニア・ヘンダーソン(1897~1996)は、

看護の歴史のなかで初めて登場した看護理論家です。  

 

ナイチンゲールは「近代看護の創始者」と言われていますが、

ヘンダーソンは「看護理論の創始者」と言われています。

 

ヘンダーソンが構築した看護理論は、人間の基本的欲求に焦点を当てており、 14の構成要素があります。  

ヘンダーソンの14の基本的欲求

 ヘンダーソンの基本的欲求に対応した情報収集から

充足しているのか未充足なのかを判断していきます。

 

ヘンダーソンの14の基本的欲求収集するべき情報をまとめていきます。

14項目 収集するべき情報
① 正常に呼吸する 呼吸回数、呼吸のリズム・深さ , 呼吸音 , SpO₂ , 呼吸困難感 , 胸部XP , 脈拍数 , 脈拍のリズム・緊張度・強さ , 脈拍の欠損 , 心拍音・心音 , 心電図 , 血圧 , 血圧の左右差 , 喫煙 , 赤血球数(RBC) , ヘモグロビン(Hb) , ヘマトクリット(Ht) , pH , PaO₂ , PaCO₂
② 適切に飲食する 食事時間 , 食事回数 , 嗜好品 , 食事内容 , 食事の摂取量 , アレルギー , 水分摂取量 , 身長 , 体重 , BMI , 輸液 , 経管栄養 , 食欲不振 , 悪心 , 嘔吐 , 倦怠感 , 脱力感 , 食事環境 , AST , ALT , TP , ALB , T-cho , HDL-C , LDL-C , RBC , Hb , Ht , アルコール摂取の有無 , 血糖値
③ 老廃物を排泄する 『排尿』回数 , 24時間量 , 色 , 1回量 , 臭い , 排尿困難 , 排尿方法 , 尿pH , BUN , Cr , eGFR , 尿比重 , 残尿量 『排便』回数 , 色 , 1回量 , 硬さ , 臭い , 腸蠕動音 , 腹部の膨満感 , 排便困難 , 排便方法 , 下剤の使用 『その他』汗、不感蒸泄 , 排液 , pH , 咳嗽・喀痰 , 月経
④ 適切な姿勢を保持する 1日の必要エネルギー量 , 身体活動量 , 入院前後の活動パターン , 筋力(MMT) , 歩行状態 , 自助具使用の有無 , 運動習慣 , ADL , 安静度 , 居住環境
⑤ 適切な睡眠と休息がとれる 1日の睡眠・休息時間 , サーカディアンリズム , 熟眠感 ,入眠困難 , 早朝覚醒 , 睡眠薬使用の有無 , 疼痛 , 睡眠・休息を阻害する因子 , 療養環境 , ストレス反応 , 通常のストレス対処方法(コーピング方法)
⑥ 適当な衣類の着脱ができる ADL(日常生活の能力) , 自発的な動き , 認知機能 , 運動麻痺の有無 , 倦怠感・脱力感 , ドレーン挿入や点滴実施の有無 , 疼痛 , 衣服に対する好み , 衣服が果たしている機能
⑦ 体温を正常範囲に保持する 体温 , 発熱の有無 , 適切な室内環境
⑧ 身体を清潔に保ち、身だしなみを整え、皮膚を保護する 保清行動 , 皮膚温 , 皮膚の弾力性 , 毛髪の状態 , 爪の状態 , 発汗の有無 , 褥瘡の有無
⑨ 環境の危険因子を避け、また、他者を傷害しない 意識 , 見当識 , 瞳孔の状態 , 動眼神経反応 , 認知機能 , 感覚 , 療養環境での危険箇所 , 皮膚損傷の有無 , 感染予防対策 ,  CRP , WBC , 好中球
⑩ 他者とのコミュニケーションを持ち、情動、ニード、恐怖、意見などを表出する 性格 , 自尊感情 , 疾患に対する認識 , 面会者の来訪 , キーパーソンとの関係 , 言語障害の有無 , 認知機能 , 視覚 , 聴覚
⑪ 自分の信仰に従って礼拝する 信仰(宗教)・意思決定に影響する価値観 , 信念 , 目標
⑫ 達成感のあるような形で仕事をする 家庭内役割 , 社会的役割 , 病人役割 , 地域での活動 , ボランティア活動 , 経済状況
⑬ 遊び、あるいはさまざまな種類のレクリエーションに参加する 趣味 , 休日の過ごし方 , 療養中の気分転換方法
⑭ 正常発達および健康を導くような学習をし、発見をし、あるいは好奇心を満足させる 年齢(発達課題) , 疾患や治療への理解 , 服薬状況

文献1より一部改変

 

ヘンダーソンの14の基本的欲求のアセスメント

ヘンダーソンの14の基本的欲求 アセスメント事例

基本情報

30代女性
急性骨髄性白血病
化学療法(10日間)
クリーンルーム入室中

ヘンダーソン SOAP アセスメント

項目 情報SO
9.環境のさまざまな危険因子を避け、また他人を傷害しないようにする S①:「いつまでここにいなきゃいけないんだろ。 トイレ行く以外ずっとベッド…」 O:排泄時以外は床上安静指示 O:訪室時、点滴ルートが身体の下敷きになっており、引っ張られている
アセスメント

感染予防のためにクリーンルームに入室し、トイレ以外は床上安静となっている。安静度制限があり、自身では病棟内の移動などが行えず適切な環境の選択ができていない。また、S①発言からも精神的なストレスが生じている。本人の訴えの傾聴やクリーンルーム入室期間など適宜説明し、不安の緩和を図っていく必要がある。 安全面では、治療に伴い静脈針が留置されているが身体の下敷きになり、点滴ルートが引っ張られるなど点滴事故抜去に伴う身体損傷リスクがあると考える。現在のところ点滴刺入部のトラブルはみられていないが、定期的な点滴刺入部の確認や点滴投与時は輸液ルートが体の下敷きとなり屈曲・閉塞が起きていないか等を確認していく必要がある。また、自身で安全に留意することができるよう説明していく必要がある。以上のことから環境・安全に関しては未充足であると考える。訪室時や環境整備時に環境・安全面に留意することで療養環境を整えていく必要がある。

 

  • 環境要因が患者さんに何をもたらしているのかをアセスメントしましょう。そして要因が導き出せたらそこに対してどんな看護展開を考えていくかを考えていきましょう!!

 

<ヘンダーソン ①正常に呼吸する>

 

ヘンダーソン 正常に呼吸するでの具体的な情報収集内容

  • 身体所見(呼吸回数、SPO2、呼吸苦(安静時、運動時)、チアノーゼ、呼吸音、チアノーゼ、痰の喀出)
  • 検査データ(胸部XP、CT、血液ガス、呼吸機能検査、RBC、Hb、Ht)
  • 疾患による影響があるか(肺炎、COPD、心不全、肺がん、肺塞栓等
  • 治療状況(酸素投与、安静度制限、抗菌薬、気管支拡張薬、ステロイド薬等
  • リハビリ状況(歩行状況)
  • ※治療によって寛解が得られれば入院前の生活に耐えうることができるか、問題があるならばどのように対処行動をとればよいのか等、アセスメントできるかと思います。

 

<ヘンダーソン ②適切に飲食する>

 

ヘンダーソン 適切に飲食するでの具体的な情報収集内容

  • 基礎情報(身長、体重、BMI、入院前の食事状況
  • 食事状況(食事の摂取量、食事時間、食事回数、嗜好品、食事内容、アレルギー、水分摂取量、食事への満足度)
  • 栄養状態(AST、ALT、TP、ALB、T-cho、HDL-C、LDL-C、BS)
  • 疾患による影響があるか(悪心・嘔吐、便秘、下痢、倦怠感、脱力感、食思不振等
  • ※必要な栄養が摂取できているか、低栄養となっていないか、食事への不満足はないか等を考慮すれば比較的アセスメントしやすいと考えます。

 

<ヘンダーソン ③老廃物を排泄する>

 

ヘンダーソン 老廃物を排泄するでの具体的な情報収集内容

  • 所見(
  • ※アセスメントの視点

 

<ヘンダーソン ④適切な姿勢を保持する>

 

ヘンダーソン 適切な姿勢を保持するでの具体的な情報収集内容

  • 所見(
  • ※アセスメントの視点

 

<ヘンダーソン ⑤適切な睡眠と休息がとれる>

 

ヘンダーソン 適切な睡眠と休息がとれるでの具体的な情報収集内容

  • 所見(
  • ※アセスメントの視点

 

<ヘンダーソン ⑥適当な衣類の着脱ができる>

 

ヘンダーソン 適当な衣類の着脱ができるでの具体的な情報収集内容

  • 所見(
  • ※アセスメントの視点

 

<ヘンダーソン ⑦体温を正常範囲に保持する>

 

ヘンダーソン 体温を正常範囲に保持するでの具体的な情報収集内容

  • 所見(
  • ※アセスメントの視点

 

<ヘンダーソン ⑧身体を清潔に保ち、身だしなみを整え、皮膚を保護する>

 

ヘンダーソン 身体を清潔に保ち、身だしなみを整え、皮膚を保護するでの具体的な情報収集内容

  • 所見(
  • ※アセスメントの視点

 

おまけ

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ヘンダーソンでの看護展開事例を豊富に取り揃えていますので

是非ご検討ください!!

 

 

 

 

 

ここまで読んでくれてありがとうございました。

参考文献

1)ヴァージニア ヘンダーソン (著), 湯槇 ます (翻訳), 小玉 香津子 (翻訳): 看護の基本となるもの. 日本看護協会出版会.2016

 2)長吉 孝子, 尾崎 道江.「ヘンダーソン看護論」を用いた紙上事例における看護過程展開の検証. 茨城キリスト教大学看護学部紀要.第4巻 第1号, 2012年

3)エドワードJ.ハロランRN,フロレンスS.ウォルドMSN,小玉香津子. ヴァージニア・ヘンダーソンがめざす看護. Quality nursing vol. no2.1996