看護実習ポイント

在宅看護実習のポイント

在宅看護

在宅看護とは?

人々の生活の場である在宅で療養する利用者と家族看護師などが訪問して提供する専門的サービスのことを言います。

 

 

在宅看護の定義は以下の4つがあります。

在宅看護の定義
  1. 健康状態をトータルにアセスメンし、ニーズに応じた看護を行う
  2. 人間関係や社会生活上の調整
  3. 必要なサービスの導入・調整
  4. 家族支援

このような看護活動を、生活の場である在宅で提供することを在宅看護と言います。

 

在宅看護と病院の違い

在宅看護と病院の違いは以下の6つです。

在宅看護と病院の違い
  1. 生活の場での看護の提供
  2. 訪問看護師による単独ケアであること
  3. 各種サービスのマネジメントや調整・相談機能が求められる
  4. 訪問看護という「居宅サービス」に費用が支払われる
  5. 医師との関係は主体性をもってパートナシップを組む
  6. 他機関との連携が重要

在宅も病院同様に多職種チームでの介入はしていますが、実際に自分が訪問するときは 一人になる というのが病院とは大きな違いになります。

 

在宅看護実習における看護師の役割

在宅看護実習は病院とは違い、利用者様の自宅へ訪問する実習になります。

看護の基本は同じですが、フィールドが変わると視点が変わったり、

役割が変わったりすることもあります。

 

在宅看護実習における看護師の役割について説明していきます。

 

在宅看護実習における看護師の役割は以下の5つです。

在宅看護実習における看護師の役割
  1. 生活を中心とした看護の視点をもつ
  2. 健康や疾病・障害のレベルに合わせた看護の視点をもつ
  3. 保健福祉を統合したマネジメントの視点をもつ
  4. セルフケアと自立支援の視点をもつ
  5. 利用者と家族のQOLを考える

在宅看護実習での看護師の役割は、利用者の健康状態疾病だけでなく、生活環境経済状況家族の介護状況など、さまざまな視点が必要です。

とくに重要なのは、生活を中心とした看護の視点利用者、家族のQOLを考えることは、在宅看護ならではの視点でもあります。

実習では、訪問看護師が利用者や家族とどのようにかかわっているか注意してみるとよいでしょう。

在宅看護で行うアセスメント

 

在宅看護においてもアセスメントは重要なポイントです。

とくに在宅看護で必要なアセスメントのポイントについて説明していきます。

 

在宅看護で行うアセスメントは以下の5つです。

在宅看護で行うアセスメント
  1. 利用者の状況を把握する
  2. 家族の状況を把握する
  3. 環境調整(住居の状況など)
  4. 近隣住民、地域社会の把握
  5. 専門性の高い社会資源

在宅看護でのアセスメントのポイントは、利用者、家族が在宅での療養生活を安心して行えているかが大切になります。

病院では看護師が24時間365日ケアを行っていましたが、在宅療養生活では、家族が24時間365日ケアや見守りを行う必要があります。

とくに医療処置が多い利用者の場合は家族の負担も多く、疲労感ストレスが出てくることも。

このような利用者や家族の精神状況の把握も重要なポイントと言えるでしょう。

 

在宅看護での看護計画

 

在宅看護での看護計画は利用者のアセスメントから得られたニーズを充足するための計画を立案します。

介護保険制度での利用者においては、ケアマネージャーが作成するケアプランに沿って訪問看護計画書を作成することになります。

在宅看護で看護計画書を立案する際のポイントは以下の3つです。

在宅看護で行うアセスメント
  1. 利用者、家族の在宅療養上のニーズを明確にする
  2. そのニーズを充足するため具体的な解決方法を実施計画として立案する
  3. 具体的な目標設定を行う

 

在宅看護では、利用者とその家族が主体です。

看護計画を作成する場合は、利用者、家族の意向を汲み取りながら作成していくことがポイントです。

 

在宅看護実習のポイント

 

病院とは少し違うフィールドで看護の提供を行う在宅看護ですが、基本的な技術やスキルは変わりません。

そのなかでも、在宅看護実習のポイントについて説明していきます。

在宅看護実習のポイント

  1. 利用者の生活の場に訪問させていただくことを念頭に行動する(挨拶、訪問作法など)
  2. 利用者の生活の場や利用している社会資源に注目する
  3. 利用者や家族の在宅生活での困りごとなどを積極的に尋ねてみる
  4. 在宅ならではの看護の工夫に注目してみる

在宅看護実習は短期間で終わることが多いです。

在宅で療養している利用者、家族と積極的にコミュニケーションをとって、生の声を聞いてみてください。

また、同行している訪問看護師のコミュニケーションの方法ケアの方法などを、在宅看護の視点で観察してみてください。

私たちは病院での患者さんしか知らないことが多いです

ぜひ、病院で入院している患者さんのその後の生活を見て感じて学んでください。

 

まとめ

 

在宅看護は、利用者と家族の健康と暮らしを支える役割を担っています。

利用者、家族安心で安全住み慣れた場所暮らし続けられるように支援しています。

どのようにしたら、在宅で暮らし続けられるだろうか?そのようなことを、訪問看護師だけでなく、さまざまな職種のスタッフと共に考えています。

どのような想いで、利用者や家族が在宅生活を過ごしているのか……想像してみながら、在宅看護実習に取り組んでいただければ、有意義な実習となるはずです。

あなたの感性を活かした実りある在宅看護実習となることを願っています。

 

参考文献:

1)川越博美・山崎摩耶・佐藤美穂子:最新訪問看護研修テキストステップ1-①,日本看護協会出版会,2009

2)川越博美・山崎摩耶・佐藤美穂子:最新訪問看護研修テキストステップ1-②,日本看護協会出版会,2009

3)清水奈穂子:在宅ケアのための判断力トレーニング訪問看護師の思考が見えるBook,医学書院,2022