看護過程

看護過程~#1アセスメント~

アセスメント

アセスメントってなに?

まずアセスメントとは何でしょうか。広辞苑では「評価、査定」をする意味です。

看護におけるアセスメントは、患者を身体的・精神的・社会的側面からとらえ、「健康上の問題は何かを導き出すプロセス」をいいます。

 

アセスメントにおける3つの視点
  1. 身体的な状況
  2. 精神的な状況
  3. 社会的な状況

看護学生の時に必ず使用する看護理論であるヘンダーソン14の基本的欲求ゴードン11の機能的健康パターンでの情報収集は、この3点を網羅できるように各項目に分類されています。

アセスメントの種類

アセスメントは目的や時期により分類されます。以下にアセスメントの種類を示していきます。

データベースアセスメント

入院時初回受け持ち時などの患者さんとの関わりはじめの時期に行うアセスメントをデータベースアセスメントと言います。「既往歴」、「現病歴」、「症状」、「食事」、「睡眠」、「排泄」状況などを情報収集し、現在の状態をアセスメントしていきます。臨床ではアナムネともいわれていますね。

フォーカスアセスメント

特定の場面や状態に焦点を当てて行うアセスメントをフォーカスアセスメントといいます。例えば、患者さんに拒否がみられた場面糖尿病指導の場面など看護過程を展開する中で気になった情報にフォーカスを当てて、より詳細な情報収集分析を行っていきます。

経時的アセスメント

日々の患者さんの様子や反応を経時的に捉えてアセスメントを行っていくことを経時的アセスメントといいます。データベースアセスメントが終了した後は時間の経過に伴って患者さんの状態をみていくため、経時的アセスメントに該当しますね。

緊急アセスメント

急変時状態悪化時に行う緊急的なアセスメントになります。生命を維持するために必要なデータ生命を脅かす因子を何よりも優先して情報収集していくことを緊急アセスメントといいます。

アセスメントをしているだけでは間に合わないことも多いため、情報収集と同時にABCDEアプロ―チなどの蘇生介入が必須となってきます。学校を卒業して臨床に出たら、ACLSICLSのプロトコールを勉強するといいですね。

フィジカルアセスメント

問診フィジカルイグザミネーションによって身体的データを収集する技術をフィジカルアセスメントといいます。

問診によって、患者さんのS情報を収集し、視診触診打診聴診によってO情報を収集することで、患者の身体的状態が正常なのか異常なのかを判断します。

フィジカルアセスメントについて詳しくはこちら

アセスメントの流れ

学生時代に看護記録に記載する内容は型が決まっており、これの通りに書けば大きくはズレることはないと思います。

アセスメントの流れ
  1. 情報収集:患者本人や周辺、検査データなどから情報を集める
  2. 解釈:情報の持つ意味は適切か適切でないか
  3. 原因・誘因:問題を起こした原因や誘因は何か
  4. 強み:患者が持っている活かせる資質は何か
  5. 成り行き:介入しなければどうなるか

 

アセスメントで一番最初にすること

アセスメントの初めの一歩は、情報収集です。アセスメントに活用する情報は、看護師の主観的判断が加えられていない情報であり、患者さんの発言検査値フィジカルアセスメントから得た情報です。

情報の種類

情報の種類は、「主観的情報(Subjective Data)」、「客観的情報(Objective Data)」に分類され、S情報O情報と言われます。

主観的情報(S情報)

患者が発言した内容

客観的情報(O情報)

看護師が確認した患者の状態

どんな情報をとっていけばいいの?

どのようなアセスメントをするかによって、情報の取捨選択が必要となります。多くの情報を取り過ぎて何をどう考えたらいいのか分からないといった状況に陥りやすく、看護学生は非常に苦労する場面だと思います。

効率よく情報収集して、アセスメントするための方法が先人達によって考え出されています。次の項目では、看護理論家のアセスメントの枠組みについて説明していきます。

看護理論を活用したアセスメント

看護理論を活用したアセスメントについて簡単に説明していきます。主には情報をクラスタリングし情報をアセスメントしていくことになります。

  • クラスタリングとは、関連性のある情報を集めてグループ化したもの

ヴァージニア・ヘンダーソン

人間には基本的欲求があり、必要な体力意志力知識があれば自立して充足することができると14の基本的欲求を提唱しています。

ヘンダーソンについて詳しくはこちら

ゴードン

機能面からみた健康パターンに焦点を当てて、どのような看護場面でも適応できるアセスメントの枠組みとして、人間の11の機能的健康パターンを提唱しています。

ゴードンについて詳しくはこちら

ドロセア・E・オレム

人間は本来、自立してセルフケアを行うことができるが、健康上の理由セルフケアを行えない場合看護援助が必要になるという、人間の3つのセルフケア要件を提唱しています。

カリスタ・ロイ

人間は適応能力をもつシステムであるとし、適応行動非適応行動かを判断する、人間の4つの適応様式を提唱しています。

 

 

看護実習でアセスメントをした後は問題を立案

看護実習で患者さんに看護を提供するためにはアセスメントが必須になります。

アセスメントから導きだされた結論をもとにして看護問題を立案していきます。

 

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