看護実習知識集

カンファレンスがわかる

カンファレンスがわかる

カンファレンスとは何か

カンファレンスとは、日本語に訳すと会議で広辞苑では、何かを決めるために集まって話し合うこととされています。

一般的な会社では、定例会議や何らかのプロジェクトに対して会議が開かれることが多く、報告進捗状況などについて話し合うことが多いです。

ですが、医療現場におけるカンファレンスでは、主には患者さんの利益になること医療の質の向上に関することになります。

一般的な会社とは異なり、医療施設は患者さんへの安心・安全な医療を提供するという使命があり、この役割を果たすためにカンファレンスが活用されています。

看護師が行っているカンファレンス看護学生が行うカンファレンスを分けて説明していきます。

看護師が行っているカンファレンス

医療現場におけるカンファレンスの種類

医療現場におけるカンファレンスは様々ありますが、例を挙げると

患者カンファレンス、多職種カンファレンス、退院支援カンファレンス、倫理カンファレンス、デスカンファレンス、NSTカンファレンス、呼吸ケアカンファレンス、心カテカンファレンス、術前カンファレンス、症例検討会、師長会、次席会、経営戦略会議、医療安全、感染etc と様々です。これに通常業務、病棟運営、チーム会、委員会…それは仕事終わりません。

カンファレンスを行うメリット

看護師は、バックグラウンドの違い、つまり、所属していた病院・診療科経験年数により、患者を看る視点は異なってきます。

様々な経験を持つ看護師と一緒にカンファレンスを行うことで一人では考えつかない内容視点に気付くことができるという点がカンファレンスを行うことで得られるメリットになります。

多職種連携においても同様で治療に関しては医師薬に関しては薬剤師というように専門分野プロフェッショナルの意見も重要です。そうやって様々な意見を吸収して患者さんへ提供する最善の医療(看護)の道筋がみえてきます。

患者さんにとっては医療の質看護師にとっては自分とは異なる意見からより深い内省ができるということですね。

カンファレンスの時間

カンファレンスの時間は内容にもよりますが、多職種が合同で参加するカンファレンスであれば大体10分~15分程度です。腰を据えてしっかり話し合うようなデスカンファレンス倫理カンファレンスであれば30分以上かかることもあります。

看護学生が行うカンファレンス

看護学生が行うカンファレンスの内容としては、初日患者紹介カンファレンステーマとしては多いですが、その後は、日々のカンファレンス中間カンファレンス最終カンファレンスとなります。

看護学生が行うカンファレンスのメリット

看護学生が行うカンファレンスでは他者の意見を聞き学びが深まることや体験・学習したことを現実の問題と結びつけて解決の方向性をみつけていくことができること、カンファレンスの進行の方法を学ぶことができることがメリットになります。

実習中のカンファレンスに適した内容は

カンファレンスの題材としては、話し合うことで患者さんへの看護に反映させることができ、カンファレンス参加者の学びにもなるような内容が好ましいです。

例えば、「脳梗塞により、発語・自己体動が困難な患者さんに対する効果的なコミュニケーション」であれば、カンファレンスを行うことで、脳梗塞の患者さんに対するコミュニケーションの示唆が得られ、カンファレンスメンバーも同じような患者さんを受け持った時の関わり方の学びになります。

看護学生のカンファレンスでは、抽象度の高い学びが報告されることもあり、具体的な題材を提示し、中身のあるカンファレンスをしていくことが必要です。

カンファレンステーマについて詳しくはこちら

看護学実習でのカンファレンスの時間

看護学生が行うカンファレンスに関しては、ケアの押し具合一日の状況にもよりますが、短くて10分程度、長くて30分になります。実習最終日最終カンファレンスでは実習の学びを発表し合うことが多いので30分と長めに時間を設定していることが多いです。最終日は、カンファレンス盛り上がることが多いので時間が押してしまうこともあります。

普段のカンファレンスで30分の時間が与えられた場合はテーマによっては苦しい時間になります。10分くらいで話し合いが終了してしまい、教員から司会者「もっと話し合うことあるでしょ。話し振って」なんて言われたら大体皆さんシドロモドロです。私も実習指導者として関わるのですが、実習指導プラス病棟業務を行わなければならない日もあるので早く終わってくれと思いながらも具体的な場面設定テーマに関連する話題を振って助け船を出してみます。

カンファレンスのペース配分について

司会者タイムキーパーとなることが多いので、カンファレンス時間が10分間であれば、事例提示1~2分メンバーの意見5分まとめ2分、後は教員指導者の意見という流れになります。

カンファレンスでの役割

司会者(ファシリテーター)

司会者は事前に実習メンバーと相談し、教員・指導者へ本日実施するカンファレンス内容を伝達します。

カンファレンス中は、カンファレンスの雰囲気作りカンファレンスが脱線しないように円滑に結論へ導いていくことが司会者の主な役割となります。

メンバー

メンバーカンファレンステーマに沿って自身の考え意見を述べていきます。テーマから外れないこと時間配分について意識していくことが必要です。

 

カンファレンステーマについてはこちら

カンファレンステーマ
カンファレンステーマについて看護学生のカンファレンスについて 看護学生が行うカンファレンスは、実習の時間経過によって、患者紹介、中間カンファレンス、最終カンファレ...

 

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参考文献

1)川島 みどり,杉野 元子, 看護カンファレンス 第3版;医学書院(2008)

2)重久 加代子, 武田 あゆみ, 臨地実習におけるカンファレンスの教授活動への支援;看護教育 Vol.61 No.7(2020)

3)金子あや, カンファレンスが一方的な報告にならないためには;看護教育 Vol.59 No.8(2018)

4)清水 幹子 矢島助産院の実習調整会;助産雑誌 71巻 8号 pp. 632-637(2017)

5)中野民夫, 浦山絵里, 森雅浩(編著), 看護のためのファシリテーション; 医学書院(2020)